01森林の物質循環
森林の物質循環に関する次の記述のうち、正しいのはどれか。
- 細菌・菌類などの分解者によって、有機化合物は主に窒素ガスと二酸化炭素に分解される。
- 植物は光合成によって、水と二酸化炭素から有機化合物と酸素を合成する。
- 植物はアミノ酸など有機窒素化合物を合成するために、大気中から窒素ガスを吸収する。
- 動物は呼吸によって酸素を取り込み二酸化炭素を排出するが、植物は呼吸によって二酸化炭素を排出しない。
- 動物は、食物として有機化合物をすべて摂食するので、体内で合成しない。
- ×
- ○選択肢2
植物は光エネルギーを使い、水とCO₂から有機化合物を合成し、光反応に伴って酸素を放出する。
- ×
- ×
- ×選択肢5
動物は摂取した栄養素を分解・再構成し、体内で多様な有機化合物を合成する。
食物中の有機物を全て完成品として得るのではなく、代謝により必要物質へ変換する。
基本解説
森林の物質循環は、炭素と窒素を別の経路として描いてから結び付ける
物質循環とは、炭素や窒素などの元素が、大気・植物・動物・土壌・微生物の間を形を変えながら移ることです。光合成は大気中の二酸化炭素の炭素を有機物へ取り込む入口であり、呼吸と分解は有機物の炭素を二酸化炭素へ戻します。窒素は別の化学形態をたどるので、炭素循環の説明へ窒素ガスを安易に混ぜないことが重要です。
炭素と窒素の基本的な流れ
| 元素 | 植物への主な入口 | 生態系内の移動 | 再利用できる形への変化 |
|---|---|---|---|
| 炭素 | 葉が大気中CO₂を光合成で固定 | 有機物として植物体、動物、落葉・枯死物へ | 呼吸・分解で主にCO₂へ戻る |
| 窒素 | 多くの植物は根から硝酸イオンやアンモニウムイオンを吸収 | アミノ酸やタンパク質などとして生物体・有機物へ | 分解・無機化でアンモニウムなどへ戻る |
選択肢を直す
- 植物は水と二酸化炭素から有機化合物を合成し、光反応に伴って酸素を放出するため、選択肢2が正しい。
- 分解者が有機物を分解した主な炭素産物は二酸化炭素であり、窒素が常に窒素ガスになるわけではない。
- 一般の植物は大気中の窒素ガスを直接吸収できず、窒素固定生物などが利用可能な形へ変える過程が必要である。
- 植物も動物と同様に呼吸し、二酸化炭素を放出する。
樹木医の手引き 第4版 p.156 ES版 39-40頁